投票所まで行くこと自体が難しい方のために、郵便等投票制度があります。自宅で投票用紙に 記入し、郵便で送ることで投票できる制度です。ただし、この制度の対象と、代わりに書いて もらえる制度の対象は違うという見落としやすい点があります。以下は2026年8月時点で 総務省・横浜市の公式ページを実際に確認して整理したものです(取り扱いは自治体によって異なる ことがあります)。

対象になる方

手帳・認定の種類対象になる程度
身体障害者手帳(両下肢・体幹・移動機能)1級・2級
身体障害者手帳(心臓・腎臓・呼吸器など)1級または3級
身体障害者手帳(免疫・肝臓)1級から3級
介護保険被保険者証要介護5

要介護5であれば、身体障害者手帳がなくても対象になります。パーキンソン病が進行して 要介護5の認定を受けている方も、この制度を利用できる可能性があります。

落とし穴 — 代理記載制度は、対象がもっと狭くなります

ここが一番の見落としポイントです。郵便等投票の対象になっても、自分で投票用紙に記入するのが難しい場合に家族などに代わりに書いてもらえる「代理記載制度」は、対象になる障害の範囲がさらに狭くなります。上肢または視覚の障害が身体障害者手帳で1級の方などに限られ、上肢・視覚障害が1級でなければ、郵便等投票の対象であっても代理記載は使えません。手が震えて字を書きづらいからといって、自動的に代わりに書いてもらえるわけではないことに注意してください。

ご自分やご家族の障害の種類・等級が、郵便等投票の対象なのか、代理記載制度の対象でもあるのかは、 お住まいの市区町村の選挙管理委員会に確認してください。

建物の前を自転車で通り過ぎる人

申請から投票までの流れ

  1. 事前に選挙管理委員会へ届出 — 「郵便等投票証明書交付申請書」に、身体障害者手帳や介護 保険被保険者証の原本を添えて申請します
  2. 選挙のたびに投票用紙を請求 — 選挙管理委員会から投票用紙請求書を受け取り、必要事項を 記入して郵便等投票証明書を同封し、投票日の4日前までに返送します
  3. 自宅に投票用紙が届く
  4. 投票用紙に記載し、二重封筒で郵送して返送します

証明書は一度取得すれば有効期間内は使えますが、投票用紙は選挙のたびに請求し直す必要が あります。証明書を持っているだけで自動的に投票用紙が届くわけではないため、選挙の予定が あるときは早めに手続きを進めてください。

こんなときは

状況どうするか
手が震えて字を書くのが難しい上肢障害が1級でなければ代理記載制度の対象外です。郵便等投票そのものは使える場合があるので、選挙管理委員会に確認してください
要介護5の認定を受けている身体障害者手帳がなくても郵便等投票の対象になります
証明書は持っているが、投票用紙が届かない証明書があるだけでは届きません。選挙のたびに投票用紙を請求する必要があります
対象になるか分からないお住まいの市区町村の選挙管理委員会に、手帳の等級や要介護度を伝えて確認してください

患者さんとご家族へ

この制度で一番もったいないのは、「郵便等投票の対象だから、代わりに書いてもらうこともできる だろう」と思い込んでしまうことです。2つの制度の対象範囲は別々です。投票所に行くことが 難しくなってきたら、早めにお住まいの市区町村の選挙管理委員会に相談し、ご自身がどちらの制度の 対象になるかを確認しておくことをおすすめします。

このページは法律相談や行政の決定に代わるものではありません。記載した要件・手続きは2026年8月 時点で総務省・横浜市の公式ページで確認したものです。実際の申請については、お住まいの市区町村の 選挙管理委員会にご確認ください。