医療費や介護費、住宅の改修費など、まとまったお金が必要になったときに、無利子または低利で 借りられる公的な制度に生活福祉資金貸付制度(福祉費)があります。銀行の貸付とは手続きの 進み方がかなり違うという見落としやすい特徴があります。以下は2026年8月時点で厚生 労働省・都道府県社会福祉協議会の公式資料を実際に確認して整理したものです(制度の詳細は都道府県 によって案内が異なることがあります)。
対象になる3つの世帯
| 世帯の種類 | 主な要件 |
|---|---|
| 低所得世帯 | 世帯収入が生活保護基準額の1.7倍程度まで |
| 障害者世帯 | 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方がいる世帯(所得の要件なし) |
| 高齢者世帯 | 65歳以上の方がいて、世帯収入が生活保護基準額の2.5倍程度まで |
障害者世帯は、手帳さえあれば収入の要件がありません。低所得世帯や高齢者世帯とは違う 入口があることを知っておくと役立ちます。
利率と保証人
| 保証人の有無 | 利率 |
|---|---|
| 連帯保証人あり | 無利子 |
| 連帯保証人なし | 年1.5% |
貸付の上限額や償還期間は、資金の使いみち(生業費・技能習得費・住宅改修費・介護サービス利用費 など)によって異なります。
落とし穴 — 申込には民生委員との面接があります
急な出費で急いでいる場合は、面接を含めた手続きにどれくらいの日数がかかりそうか、お住まいの 市区町村社会福祉協議会に早めに確認しておくことをおすすめします。

生活保護を受けている世帯は、原則として対象外です
生活福祉資金貸付制度は、生活保護を受けている世帯は原則として対象になりません。ただし、 一時的な生活再建に必要な資金など、資金の種類によっては対象になる場合もあるとされています。 ご自分の状況で対象になるかどうかは、窓口で直接確認してください。
こんなときは
| 状況 | どうするか |
|---|---|
| 障害者手帳があるが、収入は多いほうだと思う | 障害者世帯には所得の要件がありません。まずはお住まいの市区町村社会福祉協議会に相談してください |
| 急いでお金が必要で、すぐ借りたい | 民生委員との面接など手続きに時間がかかります。急を要する場合はその旨を早めに伝えてください |
| 生活保護を受けている | 原則として対象外です。資金の種類によって扱いが違うことがあるため、窓口で確認してください |
| 介護保険の住宅改修費(生涯20万円)では足りない | 福祉費で住宅改修費用を借りられる場合があります。あわせて窓口に相談してください |
患者さんとご家族へ
この制度で一番もったいないのは、銀行融資のようにすぐ結果が出ると思い込んで、面接などの 手続きにかかる時間を見込まずに申し込んでしまうことです。まとまった費用が必要になりそうだと 分かった時点で、早めにお住まいの市区町村社会福祉協議会に相談しておくと、いざというときに 慌てずに済みます。
このページは法律相談や行政の決定に代わるものではありません。記載した要件・利率は2026年8月 時点で厚生労働省・一部社会福祉協議会の公式ページで確認したものです。制度の詳細は都道府県に よって異なりますので、実際の申込については、お住まいの市区町村社会福祉協議会にご確認ください。


