身体障害者手帳をお持ちの方は、医療費の自己負担分を助成してもらえる心身障害者医療費助成 制度(通称「マル障」)を利用できることがあります。東京都の制度で、65歳という年齢が 大きな分かれ目になるという見落としやすい特徴があります。以下は2026年8月時点で 東京都福祉局の公式ページを実際に確認して整理したものです(制度の名称・内容は道府県によって 異なります)。

対象になる方

手帳の種類対象等級
身体障害者手帳1級・2級(内部障害は1級から3級)
愛の手帳1度・2度
精神障害者保健福祉手帳1級

所得制限があり、目安は扶養親族0人で年間所得375万8千円です(扶養親族の数に応じて 上がります)。また、医療保険に未加入の方、生活保護を受けている方は対象外です。

落とし穴 — 「65歳の壁」に注意してください

ここが一番の見落としポイントです。東京都の案内では、65歳以上になって初めて対象の手帳等の交付を受けた方や、65歳になるまでにマル障の申請をしなかった方は対象外とされています。パーキンソン病は発症・診断の時期が60代以降であることも多く、手帳を取得したときにはすでに65歳を超えていた、というケースが起こり得ます。65歳という年齢は、単なる目安ではなく制度の対象から外れるかどうかを分ける実際の要件です。

すでに65歳未満で身体障害者手帳をお持ちの方は、65歳を超える前に一度マル障の申請ができないか 確認しておくことをおすすめします。反対に、65歳を超えてから初めて手帳の交付を受ける見込みが ある方は、この制度の対象にならない可能性が高いことを念頭に置いてください(住所がなかった等の やむを得ない事情がある場合は例外の扱いがあります)。

他の医療費助成制度との関係

制度マル障との関係
自立支援医療(更生医療)優先して適用されます。マル障は、その自己負担分をさらに助成する仕組みです
マル親・マル乳など他の医療費助成重複しては受けられません。いずれか1つの制度が適用されます
高額療養費制度医療保険の制度として別に利用できます

自立支援医療についてはすでに別記事にまとめています。 → 自立支援医療(更生医療)をくわしく

申請の方法

健康保険証のイメージ

申請はお住まいの区市町村役所の医療費助成担当窓口で行います。

必要書類は自治体によって案内が異なることがあります。窓口へ行く前に、お住まいの区市町村に 電話で確認しておくと安心です。

こんなときは

状況どうするか
現在64歳で、身体障害者手帳1級・2級を持っている65歳になる前に、お住まいの区市町村でマル障の申請ができないか確認してください
66歳で初めて手帳の交付を受けた原則としてマル障の対象外です。自立支援医療や高額療養費など他の制度を確認してください
東京都以外に住んでいるマル障は東京都の制度です。お住まいの都道府県に似た制度(名称・条件は異なります)がないか確認してください
難病医療費助成をすでに受けているマル障とは別の制度です。両方の対象になるか、お住まいの区市町村と保健所それぞれに確認してください

患者さんとご家族へ

この制度で一番もったいないのは、「65歳になったらどうせ対象外」と誤解して、65歳になる前の 申請の機会を逃してしまうことです。身体障害者手帳をお持ちで65歳未満の方は、早めにお住まいの 区市町村の窓口で対象になるか確認しておくと、後で悔やまずに済みます。

このページは法律相談や行政の決定に代わるものではありません。記載した要件・金額は2026年8月 時点で東京都福祉局の公式ページで確認したものです。制度の名称・内容は道府県によって異なりますので、 実際の申請については、お住まいの区市町村の医療費助成担当窓口にご確認ください。